広義にはイヌ亜科の数属を総称してキツネと呼びますが、日本においては、北海道のキタキツネと本州以南に住むホンドギツネがいます。
イヌ亜科に属しているとはいえ犬との違いはどうなのでしょうか?
キツネと犬の違い
キツネと犬の見た目の違いとしては、姿勢と顔つきがあります。それと、瞳=黒目の部分が犬は丸く人間に似ています。それに対しキツネは細い線状で猫に似ています。このため暗視能力に優れているといわれています。
また、狩りにおいてもキツネは犬のように追いかけることはせず、足音を忍ばせてこっそりと近づき飛びかかるという方法をとります。そして、木登りも上手なキツネが多いようです。
しかし、イソップ物語の「酸っぱい葡萄」は「狐と葡萄」ともいい、たわわに実った葡萄が高いところに木の高いところにあって食べられずに負け惜しみを言います。この物語のように木登りが苦手なキツネもいるようです。
キツネの寿命は10年といわれています。犬は平均的にもう少し長いといわれています。野生においてキツネは狩猟や事故などでせいぜい2~3年ぐらいなので、ペットとなる犬の方が長く生きることになります。
もっとも、キツネをペットとして飼う方もおられるようですが、犬に比べるとごくわずかです。なお、キツネを家畜化しようとした試みもあり人間になつくようになったという実験報告もあります。
関係は仲良し
キツネ狩りというと猟犬と騎手がキツネを追いかけるという光景が浮かびます。キツネ狩りの歴史は古く15世紀といわれています。その伝統の狩りも動物愛護の観点から犬による狩りは禁止されたそうです。
それはさておき、キツネと犬が犬猿の仲かというとそうでもないケースもあるようです。キツネはもともと好奇心が強く特に子どものときはその傾向が顕著であり、野生のキツネが猫や犬と遊ぶ姿をいろいろな方が写真や動画で紹介しています。
その姿は何とも微笑ましく見えます。特にキツネは目をつむると笑っているようにみえるので満面の笑みとはこんな顔と手本にしたいくらいです。
まとめ
お伽草子の「木幡狐」ではキツネは犬が苦手のように描かれていますが、例外もあり実際のところどうなのでしょうか。